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有価証券報告書 株主・投資家情報 有価証券報告書 | 株式会社ラクト・ジャパン

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(1)

 

有価証券報告書

 

(金融商品取引法第24条第1項に基づく報告書)

事業年度

平成28年12月1日

(第20期)

平成29年11月30日

 

株式会社ラクト・ジャパン

 

東京都中央区日本橋本町四丁目8番15号

 

(E31729)

(2)

目次

 

  頁

表紙  

第一部 企業情報 ……… 1

第1 企業の概況 ……… 1

1.主要な経営指標等の推移 ……… 1

2.沿革 ……… 3

3.事業の内容 ……… 4

4.関係会社の状況 ……… 8

5.従業員の状況 ……… 9

第2 事業の状況 ……… 10

1.業績等の概要 ……… 10

2.生産、受注及び販売の状況 ……… 12

3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ……… 13

4.事業等のリスク ……… 14

5.経営上の重要な契約等 ……… 16

6.研究開発活動 ……… 16

7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ……… 16

第3 設備の状況 ……… 19

1.設備投資等の概要 ……… 19

2.主要な設備の状況 ……… 19

3.設備の新設、除却等の計画 ……… 20

第4 提出会社の状況 ……… 21

1.株式等の状況 ……… 21

2.自己株式の取得等の状況 ……… 32

3.配当政策 ……… 32

4.株価の推移 ……… 33

5.役員の状況 ……… 34

6.コーポレート・ガバナンスの状況等 ……… 37

第5 経理の状況 ……… 47

1.連結財務諸表等 ……… 48

(1)連結財務諸表 ……… 48

(2)その他 ……… 77

2.財務諸表等 ……… 78

(1)財務諸表 ……… 78

(2)主な資産及び負債の内容 ……… 88

(3)その他 ……… 88

第6 提出会社の株式事務の概要 ……… 89

第7 提出会社の参考情報 ……… 90

1.提出会社の親会社等の情報 ……… 90

2.その他の参考情報 ……… 90

第二部 提出会社の保証会社等の情報 ……… 91

[監査報告書]  

 

(3)

【表紙】

 

【提出書類】 有価証券報告書

【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項

【提出先】 関東財務局長

【提出日】 平成30年2月28日

【事業年度】 第20期(自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日)

【会社名】 株式会社ラクト・ジャパン

【英訳名】 Lacto Japan Co., Ltd.

【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 三浦 元久

【本店の所在の場所】 東京都中央区日本橋本町四丁目8番15号

【電話番号】 (03)6214-3831(代表)

【事務連絡者氏名】 取締役 前川 昌之

【最寄りの連絡場所】 東京都中央区日本橋本町四丁目8番15号

【電話番号】 (03)6214-3831(代表)

【事務連絡者氏名】 取締役 前川 昌之

【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

 

(4)

第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次 第16期 第17期 第18期 第19期 第20期

決算年月 平成25年11月 平成26年11月 平成27年11月 平成28年11月 平成29年11月

売上高 (千円) 75,942,891 96,549,538 98,000,747 88,679,047 101,334,802

経常利益 (千円) 1,669,964 1,653,344 1,343,288 1,434,275 2,522,502

親会社株主に帰属する

当期純利益

(千円) 1,007,338 988,238 831,404 946,443 1,755,197

包括利益 (千円) 1,356,848 2,022,476 117,149 1,175,166 1,481,834

純資産額 (千円) 7,129,572 9,132,086 10,390,583 11,419,064 12,785,141

総資産額 (千円) 31,009,888 42,521,668 39,321,813 37,561,530 45,905,159

1株当たり純資産額 (円) 1,841.88 2,331.16 2,125.08 2,335.43 2,605.95

1株当たり当期純利益金額 (円) 261.49 255.57 197.87 193.57 358.96

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益金額

(円) - - - - 354.31

自己資本比率 (%) 22.9 21.5 26.4 30.4 27.8

自己資本利益率 (%) 15.6 12.2 8.5 8.7 14.5

株価収益率 (倍) - - 7.67 8.30 11.45

営業活動によるキャッシュ・

フロー

(千円) △3,229,245 △4,062,030 2,535,027 3,560,354 △5,048,488

投資活動によるキャッシュ・

フロー

(千円) △129,529 △541,422 △242,389 4,779 △137,465

財務活動によるキャッシュ・

フロー

(千円) 3,802,039 5,411,635 △1,476,470 △1,655,192 2,384,988

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円) 2,181,577 3,200,039 4,031,472 5,767,802 2,987,552

従業員数

(人)

155 179 204 202 231

(外、平均臨時雇用者数) (4) (1) (1) (3) (3)

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.当社は第16期より連結財務諸表を作成しております。

3 .潜 在株 式調 整後 1株 当 た り当期 純利 益金 額に つい ては 、 第16期 は潜 在株 式 が存在 して いな いた め 記 載し て

お り ま せ ん 。 第 1 7 期 は 当 社 株 式 は 非 上 場 で あ る た め 、 記 載 し て お り ま せ ん 。 第 1 8 期 お よ び 第 1 9 期 に

ついては、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。

4.第16期および第17期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。

5.従業員数は、就業人員数であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)

は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

6 . 第 1 6 期 以 降の 連 結 財 務 諸 表に つ い て は 、 金 融 商 品 取 引 法 第 19 3 条 の 2 第 1 項 の 規 定に 基 づ き、 新 日 本 有 限

責任監査法人の監査を受けております。

7 . 当 社 は 、 平 成 2 7年 2 月 25 日 付 で 株 式 1 株 に つ き 1 ,0 0 0株 の 株 式 分 割を 行 っ て お り ま す が 、 第 1 6期 の 期 首 に

当 該 株 式 分 割 が 行 わ れ た と 仮 定 し 、 1 株 当 た り 純 資 産 額 お よ び 1 株 当 た り 当 期 純 利 益 金 額 を 算 定 し て

おります。

 

(5)

(2)提出会社の経営指標等

回次 第16期 第17期 第18期 第19期 第20期

決算年月 平成25年11月 平成26年11月 平成27年11月 平成28年11月 平成29年11月 売上高 (千円) 63,344,476 80,210,210 85,093,904 77,508,640 85,724,827 経常利益 (千円) 1,557,359 1,521,688 1,259,978 1,297,150 2,173,852 当期純利益 (千円) 902,529 918,195 776,149 848,484 1,497,397 資本金 (千円) 465,535 465,535 1,094,969 1,094,969 1,097,534 発行済株式総数 (株) 3,918.20 3,917.40 4,889,500.00 4,889,500.00 4,892,500.00 純資産額 (千円) 6,590,650 8,258,592 9,450,610 10,614,288 11,605,056 総資産額 (千円) 28,384,798 39,845,079 36,787,232 34,984,358 43,406,975 1株当たり純資産額 (円) 1,709.90 2,108.18 1,932.84 2,170.83 2,364.74 1株当たり配当額

(円)

30,000 30,000 30 32 38

(うち1株当たり 中間配当額)

(-) (-) (-) (-) (-)

1株当たり当期純利益金額 (円) 234.29 237.46 184.72 173.53 306.24 潜在株式調整後1株当たり

当期純利益金額

(円) - - - - 302.27

自己資本比率 (%) 23.2 20.7 25.7 30.3 26.7

自己資本利益率 (%) 14.7 12.4 8.8 8.5 13.5

株価収益率 (倍) - - 8.21 9.25 13.42

配当性向 (%) 12.8 12.6 16.2 18.4 12.4

従業員数

(人)

75 73 81 77 84

(外、平均臨時雇用者数) (3) (1) (1) (3) (3)

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.当社は、平成27年2月25日付で株式1株につき1,000株の株式分割を行っております。

3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第16期は潜在株式が存在していないため、記載して お りま せん 。 第17 期は 潜 在 株 式は 存在 す るも のの 、 当社 株 式は 非上 場 で あ るた め、 記載 し てお りま せん 。 第18期および第19期については潜在株式は存在するものの、希薄化効果を有している潜在株式が存在しない ため記載しておりません。

4.第16期から第17期までの株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。 5.従業員数は、就業人員数であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)

は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

6 . 第 1 6 期 以 降の 財 務 諸 表 に つ い て は 、 金 融 商 品 取 引 法 第 1 9 3 条 の 2 第 1 項 の 規 定 に 基 づ き 、 新 日 本 有 限 責 任 監査法人により監査を受けております。

7.第16期の1株当たり配当額には、創立15周年記念配当14,000円を含んでおります。

8 . 当 社 は 、 平 成 2 7年 2 月 25 日 付 で 株 式 1 株 に つ き 1 ,0 0 0株 の 株 式 分 割を 行 っ て お り ま す が 、 第 1 6期 の 期 首 に 当 該株 式 分割 が 行わ れた と 仮 定し 、1 株 当 た り純資 産 額お よび 1 株当 たり 当 期純 利益 金 額 を算 定し てお り ま す。 なお 、 1株 当 たり 配 当額 にお いて 、 第17 期 配当以 前 につ いて は 、当 該株 式分 割前 の 実際 の配 当 金の 額を記載しています。

9.第20期の1株当たり配当額には、東京証券取引所市場第一部銘柄指定記念配当5円を含んでおります。  

(6)

2【沿革】

当 社 は 、 株 式 会 社 東 食 に 勤 務 し て い た 現 代 表 取 締 役 会 長 八 住 繁 を は じ め と す る 会 社 経 営 幹 部 が 、 同 社 の 会 社 更生法の申請、事実上の経営破綻後、乳原料の専門商社として設立した会社であります。

平成9年12月 創業メンバーが所属していた株式会社東食が会社更生法を申請

平成10年5月 東京都台東区浅草橋において株式会社ラクト・ジャパン(資本金22,600千円)を設立 農産物、農産物加工品の輸出入および販売を開始

平成10年8月 本社を東京都千代田区岩本町に移転

平成10年10月 米国・ロスアンゼルスに駐在員事務所を開設 平成10年11月

平成11年6月     平成12年2月 平成12年4月 平成15年12月 平成16年6月 平成17年3月 平成20年7月

  平成20年11月

  平成21年9月

  平成21年10月

  平成22年9月

  平成23年5月 平成24年2月

  平成25年3月 平成25年8月

  平成25年11月 平成27年8月 平成27年12月

  平成29年9月

シンガポールに駐在員事務所を開設

オーストラリア・メルボルンに駐在員事務所を開設

シンガポールに現地法人 LACTO JAPAN (ASIA) PTE LTD.を設立(乳製品原料の卸売) (シンガポール駐在員事務所は閉鎖)

オランダ・アムステルダムに駐在員事務所を開設

農畜産業振興事業団(現独立行政法人農畜産業振興機構)の指定輸入業者となる

シンガポールにチーズの製造・販売のため現地法人FOODTECH PRODUCTS PTE LTD.を設立 本社を東京都中央区日本橋本町に移転

生ハム、サラミなどの食肉加工品の仕入および販売を開始

シ ン ガ ポ ー ル 現 地 法 人 L A C T O J A P A N ( A S I A ) P T E L T D . お よ び F O O D T E C H P R O D U C T S P T E L T D . を 統合し、LACTO ASIA PTE LTD.を設立(乳製品原料の卸売およびチーズの製造・販売)

米 国 に お け る サ プ ラ イ ヤ ー と の 関 係 強 化 お よ び 新 規 サ プ ラ イ ヤ ー 開 拓 の た め 、 米 国 現 地 法 人 KAWAGUCHI TRADING & CONSULTING INC.に出資し、子会社化

サ プ ラ イ ヤ ー と の 関 係 強 化 お よ び 新 規 サ プ ラ イ ヤ ー 開 拓 の た め オ ー ス ト ラ リ ア ・ メ ル ボ ル ン に現地法人LACTO OCEANIA PTY LTD.を設立(メルボルン駐在事務所は閉鎖)

米国現地法人KAWAGUCHI TRADING & CONSULTING INC.をLACTO USA INC.に社名変更 (ロスアンゼルス駐在事務所は閉鎖)

シンガポール現地法人で製造したチーズ販売のためマレーシアに現地法人 LACTO ASIA (M) SDN BHD.を設立

中国・煙台に現地資本と合弁で楽可多食品(煙台)有限公司を設立(チーズの製造・販売) インドネシア・ジャカルタに現地資本と合弁でPT. PACIFIC LACTO JAYA を設立(チーズの製造・ 販売)

楽可多食品(煙台)有限公司を清算

タイ・アユタヤにチーズの製造・販売のため現地法人FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD. を設立

中国・上海に加工食品等の販売のため現地法人叻克透商貿(上海)有限公司を設立 東京証券取引所市場第二部に株式を上場

サプライヤーとの関係強化および新規サプライヤー開拓のためオランダ・アムステルダムに現地 法人LACTO EUROPE B.V.を設立(アムステルダム駐在事務所は閉鎖)

東京証券取引所市場第一部銘柄に指定  

(7)

3【事業の内容】

当社グループ(当社および 当社の関係会社) は本書提出日現在において、当社(株式会社ラクト・ジャパン)、 海 外 子 会 社 7 社 ( L A C T O U S A I N C . 、 L A C T O O C E A N I A P T Y L T D . 、 L A C T O A S I A P T E L T D . 、 L A C T O A S I A ( M ) S D N BHD.、FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.、叻克透商貿(上海)有限公司、LACTO EUROPE B.V.) および海外 関連会社1社(PT. PACIFIC LACTO JAYA)で構成されております。

当 社 グ ル ー プ で は 、 乳 原 料 ・ チ ー ズ 、 食 肉 加 工 品 等 の 輸 入 を 主 と す る 卸 売 お よ び 海 外 子 会 社 に よ る チ ー ズ の 製 造 ・ 販 売 を 行 う 食 品 事 業 を 営 ん で お り ま す が 、 事 業 セ グ メ ン ト に 分 類 し た 場 合 の 経 済 的 類 似 性 お よ び 各 セ グ メ ン ト に お け る 量 的 基 準 等 を 考 慮 し 、 事 業 セ グ メ ン ト と し て 区 分 は 行 っ て お り ま せ ん の で 、 こ こ で は 当社グループの管理会計上の区分をベースに記載しております。

 

当 社 グ ル ー プ で 取 り 扱 う 農 畜 産 加 工 品 に つ い て は 、 近 年 、 国 内 の 農 畜 産 業 の 厳 し い 経 営 環 境 を 受 け た 生 産 量 の 減 少 に よ り 、 輸 入 に よ る 調 達 の 重 要 性 が 高 ま る 傾 向 に あ り ま す 。 こ の よ う な 環 境 を 踏 ま え て 、 当 社 グ ル ー プ で は 創 業 以 来 培 っ て き た 世 界 各 国 の 産 地 と の 確 固 と し た リ レ ー シ ョ ン を 背 景 に 、 食 品 メ ー カ ー を 主 と し た 顧 客 に 対して、安心、安全な乳原料等を安定的に提供できるよう努めております。

 

(1)乳原料・チーズ部門

当 社 グ ル ー プ で は 、 生 乳 か ら 派 生 し た 多 種 多 様 な 原 料 を 取 り 扱 っ て お り 、 下 記 図 表 の 取 扱 商 品 ( 点 線 囲 み ) に 加 え 、 下 記 図 表 の 取 扱 商 品 に 砂 糖 や 油 脂 類 等 を 加 え る な ど の 一 次 加 工 を 施 し た 原 料 ( 乳 調 製 品 ) も 取 り 扱 っ て お り ま す 。 こ の 乳 調 製 品 は た と え ば ア イ ス ク リ ー ム な ど の 冷 菓 、 ヨ ー グ ル ト 、 乳 飲 料 さ ら に は シ チ ュ ー な ど の 加工 食品の 原 料とし て幅広 い食品 に 使用され ており ます 。平 成 29年11月 期にお ける取扱品 目 数は 、550種類 以上に 及んでいます。

当 事 業 部 門 は 「 乳 原 料 」 お よ び 「 チ ー ズ 」 を 取 り 扱 う 部 署 に 分 か れ て お り 、 「 乳 原 料 」 は チ ー ズ 以 外 の 乳 製 品 原料全般、「チーズ 」においては、ナチュラルチーズを主として取り扱っております。当社の乳原料 ・チーズ部門 に お い て は 、 食 品 に と っ て 最 も 重 要 で あ る 、 安 心 、 安 全 な 原 料 を 主 に 海 外 か ら 仕 入 れ 、 日 本 国 内 に お け る 乳 製 品 メ ー カ ー を は じ め と す る 食 品 メ ー カ ー 等 に 対 し て 販 売 を 行 っ て お り ま す 。 仕 入 先 ( サ プ ラ イ ヤ ー ) で あ る 乳 原 料 メ ー カ ー や 販 売 先 で あ る 食 品 メ ー カ ー の 双 方 の ニ ー ズ に 対 応 し た 原 料 の 開 発 や 提 案 を 行 い 、 仕 入 先 、 販 売 先 の 双方にとってのビジネスパートナーとしての地位を確立しております。

特に安心、安全の観点から、仕入先の選定においては、品質、技術力、開発力、顧客適 応力はもちろん“各生産 プ ロ セ ス に お い て 十 分 な 安 全 管 理 体 制 が 構 築 さ れ て い る 仕 入 先 ” で あ る こ と を 条 件 と し て お り ま す 。 こ れ ら を 検 証 す る た め 、 当 社 グ ル ー プ で は 、 担 当 者 が 現 地 に 赴 き 長 年 培 っ た ノ ウ ハ ウ を 基 に し た チ ェ ッ ク を 行 っ て お り 、

(8)

また、場合 によっては販売先の担当者と一緒に仕入先に出向き、製造工程のチェックを行っております。さらに、 物流段階でも搬出、搬入の際に食品微生物等の検査を行い、品質管理の徹底を図っております。

乳原料・チーズ部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。  

a . 創 業 メ ン バ ー の 、 出 身 母 体 で あ っ た 株 式 会 社 東 食 お よ び そ の 後 の 当 社 で の 長 年 に わ た る 乳 製 品 業 界 に お け る レ ピ ュ テ ー シ ョ ン や プ レ ゼ ン ス を 背 景 に 、 乳 製 品 の 取 り 扱 い に お け る ノ ウ ハ ウ や 当 社 設 立 以 来 の 取 引 実 績 を 積 み 重 ね て き て お り 、 大 手 企 業 グ ル ー プ に 属 さ な い 独 立 系 と し て の 強 み を 活 か し 、 仕 入 か ら 販 売 に 至 る ま で 、 系列を越えてあらゆる企業と取引を行うことができるという全方位性が特徴であります。

 

b .販 売 先 に 対 し て は 、 日 々 の 商 品 や 為 替 相 場 の 情 報 提 供 に 加 え 、 毎 月 発 行 し て い る 「 乳 製 品 情 報 」 に お い て 海 外 マーケットや各種乳製品相場 の提供といった専門的な情報の配信 を定期的に行っております 。さらには、販 売先と と も に 定 期 的 に 仕 入 先 の 工 場 を 訪 問 し 、 仕 入 先 お よ び 販 売 先 双 方 の ニ ー ズ の す り 合 わ せ を 行 い 、 顧 客 満 足 度 の 向上を図るなど、きめ細やかな対応を行っております。

 

c .わ が 国 に お け る 数 少 な い 乳 製 品 専 門 商 社 と し て 、 入 社 か ら 一 貫 し て 乳 原 料 ・ チ ー ズ 事 業 に 携 わ る こ と で 商 品 ・ 業 界 知 識 の ノ ウ ハ ウ の 蓄 積 は も と よ り 、 幅 広 い 人 脈 を 持 つ な ど 乳 製 品 の プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル と し て の 人 材 を 多 く 抱 え て お り ま す 。 同 部 門 に お い て は 5 0 名 ( 平 成 2 9 年 1 1 月 3 0 日 現 在 ) の 人 員 を 要 し 、 専 門 性 の 高 い 担 当 者 に よ り 顧 客 の 多 種 多 様 な ニ ー ズ に 的 確 か つ 迅 速 に 対 応 し た り 、 顧 客 ニ ー ズ を 先 取 り し た 提 案 を 行 う な ど 、 専 門 商 社 ならではの高度なサービスの提供に努めております。

 

d .わ が 国 に お け る 乳 製 品 需 要は 、 機 能 性 ヨ ー グ ル ト の 普 及 な ど 健 康 を ひ と つ の キ ー ワ ー ド と し て 堅 調 に 推 移 す る 一 方 で 、 酪 農 家 の 廃 業 な ど に よ り 乳 製 品 原 料 と な る 生 乳 生 産 量 は 減 少 傾 向 に あ り ま す 。 当 社 で は こ の ギ ャ ッ プ を 補 う べ く 、 優 良 な 海 外 サ プ ラ イ ヤ ー を 数 多 く 確 保 し 、 グ ロ ー バ ル に 原 料 調 達 ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 す る こ と で 、 「 い つ で も 」 、 「 ど こ か ら で も 」 、 高 品 質 か つ 、 価 格 競 争 力 の あ る 商 品 を 調 達 し 、 多 種 多 様 な 顧 客 ニ ー ズ に 対応した商品をお届けしております。

 

(2)食肉加工品部門

当 事 業 部 門 に お い て は 、 チ ル ド ポ ー ク 、 フ ロ ー ズ ン ポ ー ク 、 生 ハ ム お よ び サ ラ ミ 等 の 食 肉 加 工 品 を 取 り 扱 っ て おります。当社では、事業多角化 のため、平成16年度から食肉加工品の仕入・販売事業を開始しており、主 として 海 外 か ら 安 心 、 安 全 を 第 一 に 食 肉 加 工 品 を 仕 入 れ 、 日 本 国 内 に お け る ハ ム ソ ー セ ー ジ メ ー カ ー を は じ め と す る 食品メーカー等に対して販売しております。食肉加工品部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。  

a.事業開始当初より豚肉加工品 の大手 サプライヤーであるSEABOARD FOODS(米国)の日本におけるパートナー企業 として良質な豚肉を輸入し、大手ハムソーセージメーカーに販売しております。

 

b . 仕 入 先 及 び 販 売 先 の 多 様 化 を 図 る と と も に 通 常 品 と は 差 別 化 し た ブ ラ ン ド ポ ー ク の 開 発 を 行 い 、 仕 入 先 及 び 販売先いずれからも重要なパートナー企業として 認識してもらうことで、市況に左右されにくい安定した取引基盤 を構築しております。

 

c.生ハムやサラミの取り扱いでは 、当社は、大手 スーパーなどに販売ルートを持つリパックメーカー(原料である 生 ハ ム の 原 木 を 販 売 用 途 に あ っ た 形 ・ サ イ ズ に 加 工 し 、 袋 詰 め す る メ ー カ ー ) の メ イ ン サ プ ラ イ ヤ ー と し て 、 FRATERRI GALLONI S.P.A./パルマハム、VILLANI S.P.A./ミラノサラミ(イタリア)やESTEBAN ESPUNA S.A./ハモン セラーノ(スペイン)といった主要な産地からブランド力のある高品質な商品を輸入販売しております。

 

d .商 品 知 識 や 業 界 情 報 を 駆 使 し な が ら 、 仕 入 、 販 売 に お い て 新 規 取 引 先 を 開 拓 す る と と も に 、 調 理 済 ベ ー コ ン や 北京ダック等の商品の取り扱いも行っております。

 

(3)アジア事業部門

ア ジ ア 事 業 と し て シ ン ガ ポ ー ル に あ る 子 会 社 L A C T O A S I A P T E L T D . を 中 核 企 業 と し て 、 マ レ ー シ ア 、 タ イ 、 インドネシア、中国に子会社および関連会社を設立し、事業展開を行っております。

取扱品目としては、中国を除いては、(1)乳原料・チーズ部門と同様であります。

当 事 業 部 門 に お い て は 、 乳 原 料 ・ チ ー ズ 部 門 同 様 、 海 外 か ら 仕 入 れ た 原 料 を 、 各 子 会 社 の あ る 国 お よ び そ の 周 辺 国 に お い て 日 系 お よ び 現 地 食 品 メ ー カ ー 等 に 販 売 し た り ( 乳 原 料 販 売 事 業 ) 、 シ ン ガ ポ ー ル 、 タ イ 、 イ ン ド ネ シ ア に お い て は 、 製 造 事 業 と し て 一 次 加 工 を 施 し た チ ー ズ 製 品 の 販 売 も 手 掛 け て お り ま す ( チ ー ズ 製 造 販 売 事 業 ) 。 さ ら に 近 年 で は 中 国 に お い て 、 卸 売 事 業 と し て 日 本 食 材 を 主 と し た 加 工 食 品 等 を 上 海 地 区 周 辺 の

(9)

問屋や飲食店向けに販売を行っております。  

(a)乳原料販売部門

当 社 が 長 年 日 本 市 場 に お い て 培 っ た ノ ウ ハ ウ や グ ロ ー バ ル に 構 築 し て い る 原 料 調 達 ネ ッ ト ワ ー ク を 活 か し 、 顧 客 の 価 格 や 品 質 に 対 す る 多 種 多 様 な ニ ー ズ に き め 細 や か に 対 応 す る こ と で 築 き 上 げ て き た 顧 客 か ら の 信 頼 を 背 景 に 、 海 外 に 進 出 し て い る 日 系 企 業 に 対 し て 日 本 国 内 と 同 様 の サ ー ビ ス で 乳 原 料 の 販 売 を 行 っ て お り ま す 。 近年では 、現地企業にも販売先を広げ、日本において培った専門商社としてのノウハウを 活かした、きめ細やかな 顧客対応を行っております。

 

(b)チーズ製造販売部門

近 年 大 き く 発 展 し 、 さ ら に 今 後 も 乳 製 品 市 場 の 拡 大 が 期 待 さ れ る ア ジ ア 市 場 を タ ー ゲ ッ ト に シ ン ガ ポ ー ル に お い て 、 す で に 競 合 が 存 在 し て い る 一 般 消 費 者 向 け で は な く 、 競 合 の 少 な い 業 務 用 に 特 化 し た チ ー ズ の 製 造 販 売 事業に参入し、独自のノウハウにより製造したプロセスチーズを平成16年度より 製造・販売しており、平成28年度 からはタイでの製造・販売も本格稼働しております。当社グループでは、「加工食品としてチーズを 使いたいが、 市 場 で 販 売 さ れ て い る チ ー ズ で は う ま く 加 工 で き な か っ た 。 」 、 「 加 工 食 品 と し て チ ー ズ を 使 用 し て み た い が 、 どのように使って 良いかわからない。」といった食品メーカーや小売業者 が直面している問題点を一緒に解決して い く と い う 開 発 方 針 で 製 造 ・ 販 売 を 行 っ て お り ま す 。 ま た 、 自 社 ブ ラ ン ド と し て F O O D T E C H ブ ラ ン ド ( プ ロ セ ス チ ー ズ ) お よ び C H O O S Y ブ ラ ン ド ( ナ チ ュ ラ ル チ ー ズ ) の 2 つ の ブ ラ ン ド を 有 し 、 L A C T O A S I A P T E L T D . お よ び FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.において月間約200トン(平成29年11月期月間平均)生産しております。 当社グループにおけるチーズの製造は創業 10年を超え、製造技術の進歩、商品の多様化、 さらには従業員の育成も 進 み 、 安 心 、 安 全 を モ ッ ト ー に ア ジ ア 市 場 へ の 販 売 を 拡 大 し て お り ま す 。 ま た 、 平 成 28 年 度 に は 日 本 向け 商 品 や 豪 州 の 企 業 と 協 同 し て 小 売 用 商 品 を 手 掛 け 、 平 成 2 9年 度 に は 現 地 ニ ー ズ に対 応 し た 低 価 格 帯 商 品 の 開 発 な ど 取 扱 製品の拡充を行っております。

以 下 の 3 つ を 運 営 方 針 の 柱 と し て 、 製 造 し た 商 品 を 使 用 す る 顧 客 の 立 場 に 立 っ た 開 発 、 製 造 、 販 売 活 動 を 行 う ことで他社との差別化を図っております。

 

・「日本市場で培った厳しい衛生基準で製造し、高品質な製品を提供する」 ・「ユニークなアプリケーションの紹介」

(例:わさび味のチーズを使用した製品をレシピとともに提案するなど顧客メーカーにとって馴染 みの薄いチーズ の活用方法をそのレシピとともに紹介)

・「顧客本位の商品開発」(マーケットイン)  

これらの運営方針に基づくチーズ製造販売部門の特徴を説明いたしますと以下のとおりです。  

a.厳しい品質基準を誇る日本市場で培った、品質管理に関するノウハウを活用し、シンガポール工場では創業時よ り同国の食品工場を監督しているAVA(シンガポール農食品・家畜庁・AGRI-FOOD AND VETERINARY AUTHORITY) よ り 1 3 年 以 上 連 続 で 「 A 」 グ レ ー ド と い う 最 高 レ ベ ル の 評 価 を 受 け て お り 、 地 元 企 業 と の 差 別 化 を 図 っ て おります。

 

b.アジアで販売していくための条件として、シンガポール 、マレーシア、インドネシアなどのムスリム(回 教徒) に 安 心 し て 食 べ て も ら え る 保 証 で あ る ハ ラ ル 認 証 の 取 得 が 必 要 と な り ま す 。 当 社 子 会 社 で 製 造 す る 製 品 は 平 成 1 6 年 度 に 製 造 事 業 を 立 ち 上 げ た 当 時 よ り ハ ラ ル 認 証 を 取 得 し て お り 、 現 地 商 慣 習 に 合 致 し た 製 品 の 提 供 を 行っております。

 

(4)その他

海外 法人 とし て米 国に LACTO USA INC.、 オ ース トラ リア にLACTO OCEANIA PTY LTD. 、 オラ ン ダにLACTO EUROPE B.V.をそれぞれ設立しております。

LACTO USA INC.では乳原料・チーズの日本およびアジア地域向けの 輸出事業のほか、冷凍野菜 や果汁 の日本向け 輸出事業を行っております。

LA CT O O CE ANI A P TY LT D.に お い て は、 主要 な 生 乳 生産 地 域 で あ る オ セ ア ニア 地 域 に 拠 点を 構 え 、 サ プ ラ イ ヤ ー との情報交換を通じて乳原料 ・チーズ事業のビジネスに 有益な情報の収集や価格交 渉、さらには新規サプライヤー の開拓など、主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。

L A C T O E U R O P E B . V . に お い て は 、 主 要 な 生 乳 生 産 地 域 で あ る 欧 州 に 拠 点 を 構 え 、 サ プ ラ イ ヤ ー と の 情 報 交 換 を 通 じ て 乳 原 料 ・ チ ー ズ 事 業 の ビ ジ ネ ス に 有 益 な 情 報 の 収 集 や 価 格 交 渉 、 さ ら に は 新 規 サ プ ラ イ ヤ ー の 開 拓 な ど 、 主には当社グループの乳原料・チーズ部門のサポートを担っております。

(10)

当社グループでは設立以来、顧客に対して安心、安全な原料を安定的に供給し、最終的に消費者の皆様の滋養と 健 康 お よ び 食 の 楽 し さ に 寄 与 す る こ と で 、 社 会 に 貢 献 し 共 に 成 長 ・ 発 展 し 続 け る 企 業 を 目 指 す と い う 経 営 理 念 の もと、多種多様な顧客のニーズに対応した商品・サービスを提供しております。

 

当 社 グ ル ー プ の 取 扱 商 品 は 、 牛 や 豚 と い っ た 動 物 由 来 の 原 料 が 多 く 、 気 候 や 生 育 環 境 な ど に よ っ て 大 き く 左 右 されます。そのため当社グループは世界中の優良サプライヤーとの長年にわたる取引により 構築された強固な信頼 関係のもと、グローバルなサプライネットワークを構築し、良質かつ安定的な原料の調達を図っております。

近 年 で は 、 成 長 著 し い ア ジ ア に お い て 、 日 本 が 高 度 経 済 成 長 期 に 経 験 し た 食 文 化 の 発 展 と 同 様 の 現 象 が こ れ ら 新 興 国 に お い て も 起 こ り 得 る と い う 見 通 し の も と 、 チ ー ズ 製 品 の 製 造 販 売 事 業 や 乳 原 料 の 販 売 事 業 を 積 極 的 に 展 開 し 、 商 品 の 販 売 を 通 じ て 、 日 本 の 高 度 な 食 品 加 工 技 術 や 様 々 な バ リ エ ー シ ョ ン の 食 べ 方 を 紹 介 す る な ど 、 日本の豊かな食文化を新興国において普及させることを企図しています。

 

[事業系統図]

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

(注)*は、LACTO ASIA PTE LTD.がチーズ製品製造のため、LACTO USA INC.より仕入れる、原料用チーズであります。  

 

(11)

4【関係会社の状況】

名称 住所 資本金 主要な事業の内容

議決権の所 有割合又は 被所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)  LACTO USA INC.

(注)2

 Torrance  CA  U.S.A.

1,000千 米ドル

乳原料、チーズの 仕入販売

100 当社役員2名兼任

(連結子会社)

 LACTO OCEANIA PTY LTD. (注)2

 

 Melbourne  VIC  Australia

1,500千 豪ドル

乳原料、チーズの 仕入販売

100 当社役員1名兼任

 

(連結子会社) LACTO ASIA PTE LTD. (注)2,4

 

 Singapore

4,200千 シンガポール ドル &11,000千 米ドル

乳原料の仕入販売 およびチーズの 製造販売

100

当社役員3名兼任 金 融 機 関 か ら の 借り入れに対する 債務保証

(連結子会社)

 LACTO ASIA (M) SDN BHD.

 Petaling  Jaya,  Selangor  Darul Ehsan  Malaysia

1,000千 マレーシア リンギット

乳製品の販売

100 (100)

(連結子会社) FOODTECH PRODUCTS (THAILAND) CO.,LTD.

(注)2

 

 Pranakornsri  ayudhaya  Thailand

200,000千 タイバーツ

チーズの製造販売

100 (100)

当社役員2名兼任  

(連結子会社)

叻克透商貿(上海)有限 公司

(注)2

   上海  中国  

2,100千 米ドル

加工食品、チーズ等 の販売

100 (100)

当社役員2名兼任 金 融 機 関 か ら の 借り入れに対する 債務保証

(連結子会社) LACTO EUROPE B.V.

 

 Amsterdam  The

 Netherlands

500千 ユーロ

乳原料・チーズの 仕入販売

100 当社役員1名兼任

(持分法適用関連会社) PT. PACIFIC LACTO JAYA

 Jakarta  Indonesia

29,000,000千 インドネシア ルピア

チーズの製造販売

50 (50)

当社役員1名兼任

(注)1.上記の関係会社は、当社グループにおける管理区分上、いずれもアジア事業その他に含まれております。 2.特定子会社に該当しております。

3.「議決権の所有割合」欄の( )内は、間接所有割合で内数であります。

4.LACTO ASIA PTE LTD.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める 割合が10%を超えております。

主要な損益情報等 (1)売上高 24,322,389千円 (2)経常利益 273,420千円 (3)当期純利益 225,806千円 (4)純資産額 2,643,628千円 (5)総資産額 4,257,715千円  

(12)

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

当 社 グ ル ー プ で は 、 乳 原 料 ・ チ ー ズ 、 食 肉 加 工 品 等 の 輸 入 を 主 と す る 卸 売 お よ び 海 外 子 会 社 に よ る チ ー ズ の 製 造 ・ 販 売 を 行 う 食 品 事 業 を 営 ん で お り ま す が 、 事 業 セ グ メ ン ト に 分 類 し た 場 合 の 経 済 的 類 似 性 お よ び 各 セ グ メ ン ト に お け る 量 的 基 準 等 を 考 慮 し 、 事 業 セ グ メ ン ト と し て 区 分 は 行 っ て お り ま せ ん の で 、 こ こ で は 当 社 グループの管理会計上の区分にて記載しております。

 

  平成29年11月30日現在

 

区分の名称 従業員数(人)

乳原料・チーズ 50 (1)

食肉加工品 9 (1)

アジア事業・その他 147 (0)

全社(共通) 25 (1)

合計 231 (3)

(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。) は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。  

(2)提出会社の状況

  平成29年11月30日現在

 

従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)

84(3) 35歳5か月 7年5か月 8,507,780

 

区分の名称 従業員数(人)

乳原料・チーズ 50 (1)

食肉加工品 9 (1)

全社(共通) 25 (1)

合計 84 (3)

(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。) は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。  

(3)労働組合の状況

当社グループには労働組合は組織されておりません。 労使関係について、特記すべき事項はありません。  

(13)

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結 会計年度におけるわが国経済 は、北朝鮮問題という地政 学的リスクを抱えながらも、米国をはじめとする

世 界 経 済 が 好 調 に 推 移 し た こ と や 日 本 企 業 の 順 調 な 業 績 な ど を 背 景 に 日 経 平 均 株 価 が 26 年 ぶ り に バ ブ ル崩 壊 後 の

高値を更新するなど堅調に推移することとなりました。

当社グループを取り巻く事業環境においても、国内の生乳生産量の減少傾向が続く中、乳製品関連商品の堅調な

販売を背景に乳業 メーカーをはじめ食品メーカー各社による輸入乳製品原料の需要 が旺盛 となり、当社取扱商品の

販 売 数 量 は 増 加 す る こ と と な り ま し た 。 ま た 、 こ れ に 加 え 、 為 替 相 場 が 前 期 末 か ら 当 連 結 会 計 年 度 の は じ め に

かけて円安基調に転じたこと、さらにその後も円安基調が定着したことで、当社が実施している為替リスクヘッジ

取引に係る為替差益が計上されております。

こうした 状況の中で、当社グループは中期経営方針のもと、「 既存取引の深掘り」及び「新規取引先の開拓」を

重 点 課 題 と し て 取 り 組 み 、 そ の 結 果 、 中 期 経 営 計 画 「 N E X T - L J 2 0 1 9 」 の 目 標 数 値 を 初 年 度 と な る 当 連 結

会計年度に達成することができました。

以 上 の 結 果 、 当 連 結 会 計 年 度 の 売 上 高 は 1 , 0 1 3 億 3 4 百 万 円 ( 前 期 比 1 4 . 3 % 増 ) 、 営 業 利 益 は 1 9 億 2 3 百 万 円

( 同 4 2 . 6 % 減 ) 、 経 常 利 益 は 2 5 億 2 2 百 万 円 ( 同 7 5 . 9 % 増 ) 、 親 会 社 株 主 に 帰 属 す る 当 期 純 利 益 は 1 7 億 5 5 百 万 円

(同85.5%増)となりました。

各事業別の状況は、次のとおりであります。

 

(乳原料・チーズ)

2016年前半まで 軟調に推移していた国際乳製品価格は世界的 な需給調整が終了したことにより、2016年後半 から

価格は上昇に転じ、2017年は年間を通じて堅調に推移することとなりました。

ま た 、 為 替 相 場 も ト ラ ン プ 米 国 大 統 領 就 任 以 降 、 円 安 基 調 が 定 着 し て お り 、 当 社 の 仕 入 価 格 並 び に 販 売 価 格 も

前 期 比 で 上 昇 し て お り ま す 。 一 方 、 日 本 国 内 で は 、 生 乳 生 産 量 の 減 少 傾 向 が 続 く 中 、 ヨ ー グ ル ト 、

ア イ ス ク リ ー ム 、 チ ョ コ レ ー ト な ど 乳 製 品 を 使 用 し た 最 終 製 品 の 販 売 が 堅 調 に 推 移 し 、 さ ら に チ ー ズ 市 場 も

拡 大 す る な ど 輸 入 乳 製 品 原 料 へ の 需 要 は 旺 盛 と な り ま し た 。 中 で も 国 内 で は 生 乳 生 産 量 の 減 少 に よ り 脱 脂 粉 乳 が

不足することとなり 、政府は国家貿易品目である 脱脂粉乳 の輸入 枠を拡大する決定 を行い、独立行政法人農畜産業

振 興 機 構 に よ る 追 加 輸 入 入 札 が 実 施 さ れ る な ど 、 輸 入 乳 製 品 原 料 の 販 売 を 主 力 と す る 当 社 の 事 業 環 境 に と っ て は

追い風となりました。

こ う し た 事 業 環 境 の も と 、 当 社 の 強 み で あ る グ ロ ー バ ル な 仕 入 ネ ッ ト ワ ー ク を 活 用 し た 調 達 力 を 生 か し 、

既 存 取 引 先 の ニ ー ズ に マ ッ チ し た 品 質 、 価 格 、 納 期 の 商 品 を 供 給 す る こ と で 「 既 存 取 引 の 深 掘 り 」 を す す め 、

販売数量を増加させることができました。

さ ら に 、 近 年 で は 飲 料 業 界 や 飼 料 業 界 と い っ た 新 た な 業 界 へ も 積 極 的 に 営 業 を 展 開 し 、 ま た 、 最 終 ユ ー ザ ー

と し て コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア 業 界 に も 取 引 を 広 げ る な ど 「 新 規 取 引 先 の 開 拓 」 に も 注 力し 、 販 売 数 量 の さ ら な る

増加を行っております。

 

この結果、乳原料・チーズの販売数量は、172,885トン(前期比16.7%増)となり、売上高も主として販売数量の

増加により700億19百万円(前期比15.6%増)となりました。

 

(14)

(食肉加工品)

わが国における外国産豚肉の輸入数量は、国内における認知度の高まりによる需要拡大を受け、近年増加傾向に

あ り ま す 。 一 方 、 国 産 豚 は 2 0 1 7 年 6 月 以 降 に 発 生 し た 豚 の 疾 病 の 影 響 か ら 、 出 荷 頭 数 が 当 初 見 通 し を 下 回 っ た

こ と か ら 市 場 価 格 は 高 値 圏 で 推 移 し 、 そ の 結 果 、 価 格 の 安 定 し て い る 外 国 産 豚 肉 の 販 売 が 堅 調 に 推 移 す る こ と と

なりました。

こ う し た 状 況 の も と 、 輸 入 ポ ー ク 事 業 に つ い て は 、 期 初 時 点 で 大 手 販 売 先 が 仕 入 方 針 を 変 更 す る こ と に よ る

同 社 向 け 販 売 数 量 の 減 少 は す で に 想 定 し て お り ま し た が 、 結 果 と し て そ の 影 響 は 最 小 限 に と ど ま る こ と と

な り ま し た 。 一 方 、 従 来 か ら 取 り 組 ん で い た 仕 入 、 販 売 ル ー ト の 多 様 化 の 一 環 と し て 開 始 し た カ ナ ダ 産 チ ル ド

ポ ー ク の 販 売 も 当 連 結 会 計 年 度 は 堅 調 に 推 移 い た し ま し た 。 し か し な が ら こ う し た 仕 入 、 販 売 ル ー ト の 多 様 化 の

取り組みも主要販売先向けの販売減を補うまでには至りませんでした。

こ の 結 果 、 食 肉 加 工 品 の 販 売 数 量 は 2 6 , 3 4 9 ト ン ( 前 期 比 6 . 0 % 減 ) と な り 、 売 上 高 も 1 5 2 億 5 3 百 万 円 ( 前 期 比

6.6%減)となりました。

 

(アジア事業・その他)

乳 原 料 販 売 部 門 に お い て は 、 世 界 的 な 自 然 食 志 向 を 背 景 と し た バ タ ー 需 要 の 高 ま り に よ っ て 、 バ タ ー 価 格 が

高 騰 す る こ と と な り 、 欧 米 や オ セ ア ニ ア な ど の 主 要 な 生 乳 生 産 地 の 乳 業 メ ー カ ー 各 社 が バ タ ー の 生 産 を 優 先 的 に

行 っ た 結 果 、 全 脂 粉 乳 や チ ー ズ な ど そ の 他 の 乳 製 品 原 料 の 供 給 が 絞 ら れ る こ と と な り ま し た 。 こ う し た 状 況 の

もと、当社グループは、グローバルに展開している仕入 ネットワークを生かした調達力を武器にアジアに進出して

い る 日 系 企 業 や 現 地 企 業 向 け の 販 売 を 優 位 に す す め る こ と が で き ま し た 。 そ の 結 果 、 販 売 数 量 は 4 5 , 0 1 4 ト ン

(前期比20.1%増)となり、売上高も133億48百万円(前期比42.3%増)となりました。

チ ー ズ 製 造 販 売 部 門 に お い て は 、 従 来 は B t o B を 中 心 と す る 高 価 格 帯 商 品 の 販 売 が 主 力 で あ り ま し た が 、 前 期

後 半 か ら 開 始 し た 小 売 向 け 商 品 や 、 風 味 は 損 な わ ず に チ ー ズ 含 有 量 を 減 ら し た 低 価 格 帯 商 品 の 開 発 な ど

商品ラインナップの 拡充を図り、顧客 ニーズに柔軟に対応することができました。また、タイ工場 では、従来から

行 っ て い た 代 理 店 経 由 の 加 工 食 品 メ ー カ ー 向 け の 販 売 に 加 え 、 ベ ー カ リ ー 、 外 食 産 業 向 け な ど の 直 接 販 売 も

伸 長 し て お り ま す 。 さ ら に 、 販 売 量 は ま だ 少 な い も の の 、 大 手 ピ ザ チ ェ ー ン 向 け や 大 手 外 食 チ ェ ー ン 向 け の

商 売 が 始 ま る な ど 、 同 工 場 に お け る 取 引 も 順 調 に 拡 大 し て お り ま す 。 こ れ に よ り 販 売 数 量 は 2 , 5 0 9 ト ン

(前期比31.2%増)、売上高は19億19百万円(前期比19.9%増)となりました。

この結果、アジア事業・その他の売上高は160億61百万円(前期比36.1%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当 連 結 会 計 年 度 末 に お け る 現 金 及 び 現 金 同 等 物 ( 以 下 、 「 資 金 」 と い う 。 ) は 前 連 結 会 計 年 度 末 に 比 べ

27億80百万円減少し、29億87百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営 業 活 動 に よ り 減 少 し た 資 金 は 、 5 0 億 4 8 百 万 円 と な り ま し た 。 こ れ は 、 仕 入 債 務 が 4 5 億 1 1 百 万 円 増 加 し た

も の の 、 主 に た な 卸 資 産 の 増 加 8 3 億 2 8 百 万 円 お よ び 売 上 債 権 の 増 加 2 8 億 9 8 百 万 円 に よ る 資 金 の 減 少 に

よるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投 資 活 動 に よ り 減 少 し た 資 金 は 、 1 億 3 7 百 万 円 と な り ま し た 。 こ れ は 主 に 関 係 会 社 株 式 の 取 得 に よ る 支 出

49百万円および有形固定資産の取得による支出63百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により増加した資金は、23億84百万 円となりました 。これは主に長期借入金の返済36億64百万円および

社 債 の 償 還 7 億 40 百 万 円 が あ っ た た も の の 、 短 期 借 入 れ 4 5億 79 百 万 円 、 長 期 借 入 れ 1 8億 円 お よ び 社 債 発 行 6 億 円

があったことによるものです。

(15)

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績および受注実績

当 社 グ ル ー プ で は ア ジ ア 事 業 に お い て チ ー ズ の 製 造 販 売 を 行 っ て お り ま す が 、 金 額 の 重 要 性 が 乏 し い た め 、 記載を省略しております。

 

(2)販売実績

当 社 グ ル ー プ で は 、 乳 原 料 ・ チ ー ズ 、 食 肉 加 工 品 等 の 輸 入 を 主 と す る 卸 売 お よ び 海 外 子 会 社 に よ る チ ー ズ の 製 造 ・ 販 売 を 行 う 食 品 事 業 を 営 ん で お り ま す が 、 事 業 セ グ メ ン ト に 分 類 し た 場 合 の 経 済 的 類 似 性 お よ び 各 セ グ メントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので 、ここでは当社グループ の管理会計上の区分にて記載しております。

区分の名称

当連結会計年度 (自 平成28年12月1日

至 平成29年11月30日)

前年同期比(%)

乳原料・チーズ(千円) 70,019,756 115.6

食肉加工品(千円) 15,253,270 93.3

アジア事業・その他(千円) 16,061,775 136.1

合計(千円) 101,334,802 114.2

(注)1.アジア事業・その他はアジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.およびLACTO OCEANIA PTY LTD.、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は 次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度 (自 平成27年12月1日

至 平成28年11月30日)

当連結会計年度 (自 平成28年12月1日

至 平成29年11月30日) 金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%)

米久株式会社 10,235,296 11.5 8,822,663 8.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。  

(16)

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。  

(1)経営方針・戦略等 (企業理念)

・世界の食文化の発展に貢献していく、新しい企業の形=Global Food Professional Companyを目指します。 ・世界中の優良仕入先との強固な信頼関係を基に、安心・安全は食品原料を安定的に供給し、最終的に生活者の

皆様の健康と食の楽しさに寄与することで、社会に貢献しともに成長・発展し続ける企業を目指します。  

(経営方針)

・ 乳 原 料 ・ チ ー ズ 、 食 肉 加 工 品 を 核 と し た 食 品 原 料 を 安 定 的 か つ 責 任 を も っ て 供 給 す る 世 界 で 有 数 の ” フ ー ド プロフェッショナル集団”であること。

・国内外の主要な酪農・乳業・食肉加工メーカーから長期的な取引関係を通じて最重要パートナーとして認知され ること。

・基盤となる日本市場において乳製品・食肉加工品を主とする食品原料ビジネスを確固たるものとすること。 ・成長著しいアジア市場においては、日本で長年培ったノウハウ・経験を活かした食品関連事業を確立し、新しい

ビジネスモデルを構築すること。

・次世代の柱となる食に関する新事業を国内外で構築すること。  

以上 を踏 まえ 、当 社グ ルー プは 、「 安定 した 収益 基盤 の確 立と 強化 」及 び「 成長 分野 への 進出 」を 重要 テー マと し て 取 り 組 み を 推 進 し 、 中 期 経 営 計 画 「 N E X T - L J 2 0 2 0 」 の 数 値 目 標 と し て 平 成 3 2 年 1 1 月 期 に は 、 売 上 高 1,250億円、経常利益30億円、親会社株主に帰属する当期純利益21億円を目指します。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

各事業部門の経営環境及び対処すべき課題は次のとおりです。  

<乳原料・チーズ>

国際 乳製 品相 場は 、食 のグ ロー バル 化や 西洋 化が すす む中 、為 替相 場や 天候 要因 、さ らに は各 生産 国の 酪農 政策 な ど様 々な 要因 によ り、 価格 や供 給量 の変 動は 避け られ ない もの とな って おり ます 。近 年で は価 格・ 供給 両面 での 変動周期の短期化や変動幅の拡大化にどのように対処していくかは重要な課題となっております。

また 、中 国を はじ めと する 新興 各国 にお ける 乳製 品需 要の 急増 、さ らに は主 要生 乳生 産国 の多 くが 先進 国と いう 産 業構 造か ら今 後飛 躍的 に供 給量 を増 やす こと が見 込み にく い環 境と なっ てお り、 わが 国に おけ る輸 入乳 製品 原料 ビ ジ ネ ス に 大 き な 影 響 を 与 え る こ と は 自 明 で あ り 、 長 期 に 亘 る 安 定 供 給 を ど の よ う に 担 保 ・ 確 保 し て い く か が 重要な課題であると考えております。

これらの課題に対しまして、主要生産地の動向並びに日本国内市場の動向を的確に見極め、新規商品の提案や価格 競争力のある商品をタイムリーに販売先に提案すること、さらに仕入先に対しては、当社グループと取引をすれば、 商品が安定的かつ継続的に販売できることを認識いただき、安定的かつ強固な取引関係を構築いたします。

こ の よ う に 当 社 で は 、 仕 入 先 、 販 売 先 双 方 に と っ て 常 に 重 要 な ビ ジ ネ ス パ ー ト ナ ー と し て 存 在 し 続 け る こ と を 目指してまいります。

 

<食肉加工品>

当連 結会 計年 度で は、 一部 主要 取引 先に よる 商流 変更 に伴 い販 売数 量が 減少 する こと とな りま した が、 引き 続き ブ ラン ド力 のあ る商 品の 拡販 に努 め、 販売 数量 を増 やし てま いり ます 。わ が国 にお ける 外国 産豚 肉の 認知 度向 上に 伴い、国内の豚肉販売市場では、国産品と輸入品が競合することとなり、需給は緩んでいるものの、主力となる米国 産豚肉に次いで、品質向上が目覚ましいカナダ産豚肉の拡販やヨーロッパ産の開拓、特に今後輸入解禁が見込まれる 東 欧 産 豚 肉 の 調 査 ・ 開 発 に 取 り 組 む な ど 、 付 加 価 値 の 高 い 加 工 品 の 開 発 輸 入 を す す め 、 競 合 他 社 と の 差 別 化 を 図りつつ安定した収益基盤の確立を行ってまいります。

 

<アジア事業・その他>

乳原 料販 売部 門で は、 今後 も国 際的 な乳 製品 価格 の変 動が 予想 され る中 、有 力な 仕入 先の 確保 はま すま す重 要と な りま す。 こう した 有力 な仕 入先 との 関係 をよ り深 め、 当社 グル ープ の強 みで ある 調達 力を 強化 して まい りま す。 さ ら に 日 本 市 場 で 培 っ た “ 提 案 ・ 開 発 型 ” 営 業 を ア ジ ア で も 展 開 し 、 価 格 訴 求 の 強 い 現 地 企 業 に 対 し て 、 当 社 グ ルー プと 取引 する こと の優 位性 を認 知い ただ き、 既存 取引 の拡 充を 図る など 顧客 対応 力を 強化 して まい りま す。 また、販売チャネルが確立されていない乳製品メーカーの掘り起こし作業にグループ全体として取り組むとともに、 特 に経 済成 長著 しい フィ リピ ン・ イン ドネ シア ・タ イ・ ベト ナム を中 心と した アセ アン 諸国 にお ける 新規 販売 先の

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開拓に注力してまいります。

チー ズ製 造販 売部 門に おい ては 、ア ジア 各国 のチ ーズ 消費 量は 毎年 順調 に伸 びて おり 、今 後も 市場 拡大 は十 分に 期 待で きる 一方 で、 アジ ア市 場に プロ セス チー ズを 販売 する 競合 他社 も近 年増 加し てき てお りま す。 当社 とし ては ア ジア 市場 での シェ アを 拡大 させ るた め、 「徹 底的 なコ スト 削減 」、 「低 価格 帯チ ーズ の開 発」 、そ して 「高 付加 価 値 チ ー ズ の 開 発 」 を 重 要 な 課 題 と し て 取 り 組 ん で ま い り ま す 。 当 社 は 長 年 、 日 本 品 質 ・ 日 本 基 準 の チ ー ズ を 開 発 し 、 ア ジ ア 市 場 に 供 給 し て ま い り ま し た が 、 一 方 で 市 場 ( 国 ) に よ っ て 「 美 味 し い 」 と さ れ る 味 覚 や 嗜 好 が 異 な る た め 、 各 市 場 に マ ッ チ し た チ ー ズ の 味 ・ 風 味 な ど を 提 供 し て い か な け れ ば な り ま せ ん 。 そ の た め 各 市 場 が 求 め る 品 質 は 当 然 の こ と な が ら 価 格 帯 に つ い て も 対 応 す る 必 要 が あ り 、 今 ま で と は 異 な っ た レ シ ピ で 低 コ ス ト の チ ー ズ を 開 発 し た り 、 多 様 な ニ ー ズ に き め 細 や か に 対 応 す る た め の 機 能 を 持 た せ た チ ー ズ を 開 発 す る な ど 、 当 社 独 自 の 製 品 を 提 供 す る こ と で 競 合 他 社 と の 差 別 化 を 図 り 、 さ ら な る 業 績 の 拡 大 に つ な げ て ま い り ま す 。 また、輸出実績のないカンボジアやフィリピン等の新しい市場においても新規販売先の開拓を目指してまいります。  

4【事業等のリスク】

当 社 グ ル ー プ の 投 資 判 断 に 重 要 な 影 響 を 及 ぼ す 可 能 性 が あ る と 考 え ら れ る リ ス ク に は 以 下 の よ う な も の が あ りま す。 また 、必 ずし もそ のよ うな リス ク要 因に 該当 しな い事 項に つい ても 、投 資家 の投 資判 断上 ある いは 当社 グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から 記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したもの であります。

当社 グル ープ は、 これ らリ スク の発 生の 可能 性を 認識 した 上で 、発 生の 回避 およ び発 生し た場 合の 対応 に努 める 方 針で あり ます が、 当社 株式 に関 する 投資 判断 は、 本項 およ び本 書中 の本 項以 外の 記載 内容 も併 せて 検討 した 上で 行われる必要があると考えております。また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものでは ありませんので、この点にご留意下さい。

 

(1)主要市場の政治・経済動向について

当 社 グ ル ー プ が 事 業 活 動 を 行 う 主 要 な 市 場 で あ る 日 本 、 ア ジ ア 、 北 米 、 欧 州 、 オ セ ア ニ ア 等 の 国 お よ び 地 域 の 政 治 ・ 経 済 の 動 向 に よ り 、 当 社 グ ル ー プ の 取 扱 商 品 の 需 給 バ ラ ン ス に 変 動 を も た ら す 可 能 性 が あ り ま す 。 近 年 で は 、 ウ ク ラ イ ナ 問 題 に よ る ロ シ ア の 禁 輸 措 置 や 中 国 経 済 の 減 速 に 伴 う 需 要 減 な ど が 原 因 と な り 、 当 社 取 扱 商 品 の 価 格 が 大 幅 に 下 落 す る こ と と な り ま し た 。 こ の よ う に 政 治 ・ 経 済 動 向 に よ り 取 扱 商 品 の 需 給 バ ラ ン ス に 変化が生じた場合には、仕入価格や販売価格を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。  

(2)気候に関するリスクについて

当社グループの取扱商品である、乳原料、チーズ、食肉加工品 は元の原料が動物 にその由来を持っております。 つ ま り 、 工 業 製 品 と 異 な り 、 生 産 量 は 天 候 や 環 境 等 に 左 右 さ れ や す く 、 需 給 バ ラ ン ス も崩 れ や す い と い え ま す 。 そ の た め 世 界 的 な 異 常 気 象 な ど の 天 変 地 異 に よ り 生 産 量 が 激 減 し た 場 合 に は 、 価 格 が 高 騰 す る と と も に 、 取扱数量が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)食の安全性について

当 社 グ ル ー プ の 取 扱 商 品 は 、 食 品 原 料 や 食 品 製 品 で あ り ま す 。 万 一 、 当 社 の 過 失 や 悪 意 の あ る 第 三 者 に よ り 異物が混入した場合や原料 の表示に誤りがあった場合、さらには輸送・保管方法を原因とした成分 変化による風味 不 良 が 発 生 し た 場 合 に は 、 原 料 を 取 り 扱 う 商 社 の 立 場 、 ま た は 製 品 を 製 造 し た メ ー カ ー と し て の 立 場 に お い て 、 それぞれ商品回収をしたり、損害賠償請求を受ける可能性 があり、当社グループの事業および業績 に影響を及ぼす 可能性があります。

 

(4)特定取引先への依存リスクについて

当 社 グ ル ー プ は 、 大 手 食 肉 加 工 メ ー カ ー に 対 し て 、 食 肉 加 工 用 の 原 料を 販 売 し て お り ま す が、 平 成 2 8年 1 1月 期 お よ び 平 成 2 9 年 1 1 月 期 に お い て 総 売 上 高 に 占 め る 同 社 へ の 売 上 高 は 1 0 % 内 外 と な っ て お り ま す 。 同 社 に お い て 平 成 2 9 年 1 1月 期 に 購 買 方 針 の 変 更 が 行 わ れ 、 当 社 取 扱 数 量 が 減 少 す る こ と と な り ま し た が 、 当 社 と の取 引 関 係 は 今 後 も 継 続 い た だ く 方 針 と な っ て お り ま す 。 し か し な が ら 、 将 来 に お い て 同 社 の 購 買 戦 略 に 更 な る 変 化 が 生 じ た 場合には、当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

さ ら に 同 社 に 販 売 し て い る 食 肉 加 工 用 原 料 は す べ て 米 大 手 食 肉 加 工 販 売 会 社 か ら 仕 入れ て お り 、 同 様 に 米 大 手 食 肉 加 工 販 売 会 社 の 販 売 戦 略 に 変 化 が 生 じ た 場 合 に は 、 当 社 グ ル ー プ の 事 業 お よ び 業 績に 影 響 を 及 ぼ す 可 能 性 が あります。

 

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(5)競合他社について

当 社 グ ル ー プ の 競 合 他 社 と し て は 、 乳 原 料 や 食 肉 加 工 品 の 仕 入 ・ 販 売 を 行 っ て い る 大 手 総 合 商 社 や 大 手 食 品 メ ー カ ー が あ げ ら れ ま す 。 こ れ ら 大 手 企 業 が 仕 入 先 も し く は 販 売 先 に 資 本 参 加 し 、 系 列 化 し た 場 合 に は 、 当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法的規制について

当 社 グ ル ー プ は 事 業 活 動 を 遂 行 す る に あ た り 、 日 本 に お い て は 食 品 衛 生 法 、 消 費 者 安 全 法 等 、 そ の 他 事 業 を 展 開 し て い る 各 国 に お い て 法 的 規 制 を 受 け て お り ま す 。 今 後 こ れ ら 規 制 の 改 廃 も し く は 新 た な 法 的 規 制 が 設 け ら れ た 場 合 に は 、 そ れ ら に 対 応 す る た め の 追 加 コ ス ト が 発 生 し 、 当 社 グ ル ー プ の 事 業 お よ び 業 績 に 影響を与える可能性があります。

ま た 、 当 社 グ ル ー プ は 、 事 業 活 動 に 必 要 な 各 種 許 認 可 を 受 け て お り ま す が 、 法 令 違 反 等 に よ り 、 許 認 可 等 が 取 り 消 さ れ た 場 合 に は 、 当 社 グ ル ー プ の 事 業 活 動 が 制 限 さ れ 、 当 社 グ ル ー プ の 事 業 お よ び 業 績 に 影 響 を 及 ぼ す 可能性があります。

 

(7)為替相場について

当 社 グ ル ー プ は 、 商 社 と し て 欧 米 お よ び ア ジ ア を 中 心 と し た 輸 出 入 取 引 を 行 っ て お り ま す 。 海 外 連 結 子 会 社 の 財 務 諸 表 は 現 地 通 貨 建 て と な っ て お り 、 円 換 算 す る 際 の 為 替 レ ー ト に よ っ て は 、 為 替 換 算 調 整 勘 定 を 通 じ て 連結財務諸表の純資産の部が変動するリスクがあります。

ま た 、 当 社 の 行 う 大 半 の 営 業 取 引 は 仕 入 契 約 と 販 売 契 約 を 同 時 に 締 結 し て お り 、 輸 入 取 引 に お け る 本 邦 顧 客 に 対 す る 円 建 て の 売 値 は 原 則 と し て 仕 入 契 約 締 結 時 に お け る 為 替 相 場 に 基 づ い て 決 定 さ れ ま す 。 輸 入 取 引 に お け る 仕入契約は原則として外国通貨建てとなっておりますが 、仕入契約締結の際に金融機関と為替予約を結び為替変動 リスクを回避しております 。ただし、為替予約による効果は営業外損益である為替差益(損)として 表れ経常利益 (損失)および親会社株主に帰属する 当期純利益(損失)に影響 を与えるものであるため 、売上総利益(損失)、 営 業 利 益 ( 損 失 ) に つ い て は 、 為 替 変 動 の 影 響 を 受 け る こ と と な り ま す 。 以 上 の こ と か ら 、 円 安 が 進 ん だ 場 合 、 邦 貨 換 算 の 仕 入 金 額 が 増 加 し 、 そ れ に 伴 い 販 売 価 格 も 増 加 い た し ま す ( 売 上 高 の 増 加 ) 。 円 高 が 進 ん だ 場 合 は そ の 逆 と な り ま す ( 売 上 高 の 減 少 ) 。 ま た 、 期 末 に 向 け て 為 替 相 場 が 急 激 に 変 動 し た 場 合 に お い て 仕 入 代 金 決済後、在庫として 保有し翌期に販売するときは、翌期の売上原 価に影響 を与える 可能性があります。そのため、 大 幅 な 為 替 変 動 が 生 じ た 場 合 、 当 社 グ ル ー プ の 財 政 状 態 、 経 営 成 績 お よ び キ ャ ッ シ ュ ・ フ ロ ー に 影 響 を 及 ぼ す 可能性があります。

 

(8)海外事業展開に伴うリスク

当社グループではアジアを中心に海外市場において、積極的な事業展開を推進していく予定です 。海外事業展開 においては、事業投資に伴う政治的、経済的状況の変化や外国為替相場の変動、さらには大規模地震等の自然災害 発生が当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)有利子負債について  

 

前連結会計年度末 (平成28年11月30日)

当連結会計年度末 (平成29年11月30日)

有利子負債残高(千円) 17,213,077 19,778,678

総資産残高(千円) 37,561,530 45,905,159

有利子負債依存度(%) 45.8 43.09

営業活動によるキャッシュ・フロー(千円) 3,560,354 △5,048,488 営業活動によるキャッシュ・フローについては、各連結会計年度の数値を記載しております。  

当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉加工品部門 およびアジア事業・その他における卸売 部 門 に お い て は 、 商 社 と し て の 事 業 形 態 を と っ て お り 、 仕 入 ⇒ 在 庫 ⇒ 販 売 ⇒ 資 金 回 収 と い う 事 業 フ ロ ー の た め 、 業 容 の 拡 大 イ コ ー ル 運 転 資 金 の 増 加 と な り 、 営 業 活 動 に よ る キ ャ ッ シ ュ ・ フ ロ ー が マ イ ナ ス と な り ま す 。 今 後 、 収 益 体 質 の 改 革 に よ る 利 益 の 確 保 や 運 転 資 金 の 効 率 化 等 自 己 資 金 の 創 出 に は 努 め て ま い り ま す が 、 当 面 の 間 は 、 卸 売 部 門 の 事 業 拡 大 を 想 定 し て い る た め 、 営 業 活 動 に よ る キ ャ ッ シ ュ ・ フ ロ ー の マ イ ナ ス 傾 向 は 継 続 し 、 有 利 子 負債依存度が相対的に高い水準で推移していくことが想定されます。

このような状況の下、金融情勢の変化等により 資金調達が困難 になり、投資計画の実行ができなくなる場合や、 市 場 金 利 の 上 昇 に よ り 資 金 調 達 コ ス ト が 増 大 し た 場 合 に は 、 当 社 グ ル ー プ の 業 績 お よ び財 政 状 態 に 影 響 を 及 ぼ す 可能性があります。なお、当社は、主要取引金融機関とのコミットメントライン付シンジケートローン契約 を締結

参照

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